ある日、おばあさんが川で洗濯をしていると、
「あまい桃なら、こっちへ来い!まずい桃ならあっちへ行け!」
とおばあさんが言うと、その大きい桃はおばあさんの方へ
その夜、おじいさんとおばあさんが桃をまな
「桃から生まれたから、桃太郎という名前にしよう!」
と言って、桃太郎を自分達の子どもとして育てることにしました。桃太郎はたくさん食べて、スクスク育ちました。やがて、力持ちで、強くて、かしこくて、親切な男の子になって、毎日おじいさんとおばあさんの手伝いをするようになりました。
そのころ、
「おじいさん、おばあさん、今までぼくを育ててくださって、ありがとうございました。おかげさまで、ぼくはこんなに強くなって、鬼と
そして、おばあさんに日本で一番おいしいきび
「桃太郎さん、桃太郎さん、これからどこへいらっしゃるんですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんですよ。」
「それでは、そのきび団子をひとつ下さい。そして、私を桃太郎さんの
「どうぞ、どうぞ。きび団子を食べて、
犬はきび団子をもらって、桃太郎の家来になりました。桃太郎と犬が少し行くと、今度は「キャアキャア」と
「桃太郎さん、桃太郎さん、これからどこへいらっしゃるんですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんですよ。」
「それでは、そのきび団子をひとつ下さい。そして、私を桃太郎さんの家来にして、連れて行ってください。」
「どうぞ、どうぞ。きび団子を食べて、一緒に鬼退治をしてください。」
猿もきび団子をもらって、桃太郎の家来になりました。桃太郎と犬と猿が少し行くと、今度は「ケーンケーン」とキジに呼び止められました。
「桃太郎さん、桃太郎さん、これからどこへいらっしゃるんですか?」
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くんですよ。」
「それでは、そのきび団子をひとつ下さい。そして、私を桃太郎さんの家来にして、連れて行ってください。」
「どうぞ、どうぞ。きび団子を食べて、一緒に鬼退治をしてください。」
キジもきび団子をもらって、桃太郎の家来になりました。こうして桃太郎は犬、猿、キジを連れて鬼ヶ島に鬼退治に行きました。
桃太郎達が鬼ヶ島に着いてみると、鬼達は桃太郎の村からぬすんだ
と
鬼達は犬におしりにかみつかれて、猿に背中をひっかかれて、キジに空からくちばしでつつかれました。そして桃太郎も、刀をふり回して大あばれしました。その強いこと強いこと! とうとう鬼の
「まいったぁ、まいったぁ。助けてくれぇ!」
と言って、鬼はみんな
桃太郎と犬と猿とキジは、鬼から取り上げた宝物やごちそうを持って、元気よく村に帰って、村人に
「みなさん、どうぞ、このごちそうを召し上がってください。そして、この宝物をお使いください。」
と言いました。おじいさんとおばあさんは、桃太郎の元気な
それからずっと、おじいさんとおばあさんと桃太郎と村人は、しあわせにくらしました。